初春かぁ。
誰もいない
アーケードの下を歩くの好き。
さらに進むと
めっきり昔の景色に変わる。
もっと進むと
アーケードがない通りになる。
ふだんよりも
ゆっくりめに歩く。
それは少し
酔っているからでもある。
靴のかかとを強めに踏んで
カランと鳴らした音が響く。
さっきまでの出来事や
明日の予定や
ずいぶんと昔の記憶や
もういない人のことや
君にはかなわないことを
巡らせながら。
いつもより
ちょっと遠くを見て歩く。
そうして
家に帰る。
あまり遅くない時間だと
寄り道をすることもある。
夜が明けて
今日は
街が動きはじめた感触。
ゆっくりとね。
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