それは小さな空間。
上がり下がり
下がり上がる。
目的階までの
数十秒間。
こんなに
長く感じたことはない。
ゴミは気がつけば拾いたい。
しかし、ゴミの対象にもよる。
手袋だ。
防寒を目的としたそれならば
落とし物と判断できる。
ビニールっぽい
手袋だとこんなにも違うのか。
緊急オペでもあったのだろうか。
「このエレベーターの中に
誰かお医者様はいませんか!」
とか、現実逃避。
結局、拾うことを選べなかったのは、
まだまだ器が小さいのだろうか。
拾いもしないのに
写真だけは撮ったという
さもしさもいなめない。
試されている。
それを願っていないときに限って
人は試されるのではないだろうか。
いや、
やっぱりあれは
拾いたくないなあ。
君ならどうしただろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿